1979年、旧ソビエト侵攻以降400万人以上のアフガニスタン難民を受け入れてきたパキスタン。タリバンが再び実験を握って以降、パキスタン内でアフガニスタン人によるテロが相次いでいるとして去年11月に難民らの強制送還に政府は乗り出していた。アフガニスタン難民キャンプでは約1万5千人の難民が生活してきたが政府は家屋を取り壊すなどをして約半数の難民に立ち退きを命じた。強制送還の対象は滞在許可などを持たないアフガニスタン難民ら約170万人で、難民たちはかつてないほどに追い詰められていた。難民たちが生活している郊外のアパートの一室で暮らしている女性は、約2年前に娘とともにアフガニスタンから逃れてきていた。女性はタリバンが復権して以降、女性の人権や女子教育の制限がされるようになると仲間たちとともに路上で抗議活動をするようになった。女性は仲間たちがタリバン兵に次々と拘束される中で、夫が行方不明となっていた。女性はアフガニスタンからの脱出を決意するも全員分の旅費を工面できず、6歳の娘だけを連れて国境を超えた。女性は強制送還を免れたものの、警察に見つかることを恐れ殆ど外出できないでいた。今年2月、国外退避に成功した女性一家を再び取材し、女性一家も強制送還を恐れて殆ど外出していないのだと明かした。女性はとりわけ女性の権利を取り戻す活動に取り組みたいのだなどと打ち明けた。今年9月、女性一家のドイツ受け入れが決まった。