日銀は先週、追加の利上げを決め、政策金利を0.25%から0.5%程度に引き上げる。2008年10月以来、17年ぶりの高い水準となる。これを受けて三菱UFJ銀行と三井住友銀行、みずほ銀行は、普通預金の金利を今の0.1%から0.2%に引き上げる。一方で、三菱UFJと三井住友は短期プライムレートの引き上げも明らかにした。変動型住宅ローンの基準金利の指標となるため、今後、変動型で借りている人の負担が増える可能性がある。前回、政策金利が0.5%だった2008年の物価と比較。2020年の平均を100とした消費者物価指数は、2008年は98.4、2024年は109.6。首都圏の新築マンションの平均価格は、2008年は4775万円、2024年は7820万円。期待が持てるのは賃金の引き上げ。春闘の賃上げ率で見ると、2008年の1.9%に対して、去年は5.3%と高くなっている。景気がよくなったと実感するためには、賃金の伸びが中小企業にも広く波及していくことが重要になっている。