能登半島地震から1年。人々が集まっていたのは町に1軒しかないスーパー。笑顔で餅つきをするのはもとやスーパー3代目社長の本谷一知さん。本谷社長は「今年から復興元年ということで『新しく作っていこう』と」と話した。ようやく踏み出した復興への一歩。これまで家族で支え合いながら乗り越えてきた。地域に支えられた恩返しにと震災直後から毎日営業してきた。しかし、豪雨に襲われ、一度は店を閉める覚悟も。復興スーパーの1年を振り返る。石川・町野町は人口2000人に満たない小さな町。もとやスーパーは今年も元日から営業。今は電気も水道も通り、生鮮食品も戻ってきている。全国から支援で旬の魚が届くという。一方で大きな爪痕も残されていた。去年9月、能登地方を襲った記録的な豪雨。近くを流れる川が氾濫し、店に流木や土砂が押し寄せた。商品棚は全て店の奥に流されていた。震災に豪雨と2度の被災。一度は店の再開も諦めていたが、前を向く力を与えてくれたのは地域の住民やボランティアの存在。わずか2か月で2000人の人々が集まり、去年11月、本格的に店を再開することができた。能登半島地震から1年。本谷さんの新たな目標はスーパーを中心として復興の拠点作り。スーパーの隣に宿泊スペースを開設。こたつも支援物資。テントも設置されている。正月、久しぶりに戻ってきた町の人達の笑顔。本谷さんは「うれしい。一年の計は元旦にあり。良い日になったということは、兆しはあるのかなと感じはする」と話した。
住所: 石川県輪島市町野町粟蔵73-2