インドネシア・アチェ州、貧困などで正式な学校に通えない子どもは約5万6000人いて路上生活をしながら親に物乞いをさせられている子どもも多く、アチェ州は子どもを保護して自立させる取り組みを行っている。州職員マイケルさんは路上生活の子どもを保護、州保護施設の所長として引き取り学校に通えるようにしている。暮らすのは4~18歳64人、活動は20年余になる。マイケルさんは物乞いで多くの金が稼げるとして流行のように広がって貧困の連鎖が続いているとしてだから異なる環境で子どもに教育を与える必要があるとした。去年リザールくん(11)は両親から売られ着ぐるみで物乞いをしていたところを弟と一緒に保護、読み書きも出来なかったが施設で勉強してバイクの整備士になりたいという将来の夢もできた。マイケルさんは子どもが祖母と母とともに物乞いで生計を立てている家族を気にかけていて、何度も出向き食料などを支援し母に教育の重要性を訴えてきて2年、母は3人の子どもの保護を認めた。保護されたリナさんは新しい生活に期待を膨らませていたが保護から5日後に母と祖母がナイフを持って施設に侵入しリナさんと妹を連れて帰ったという。その後2人は飲食店の客相手に物乞いをしていることがわかった。イスラム教徒が多く貧しい人に金などを施す習慣があるこの地域、子どもは同情が得られやすいため連れ戻されたとみていて再びの保護に同意は得られなかった。マイケルさんは保護のための法的手続きをするしかなく、関係機関がこうなる前の積極的な介入をすべきだったとしている。マイケルさんは子どもたちを救うため町や村を回り支援を促している。子どもの状況を把握する態勢を構築し地元銀行から年間約50万円の寄付を取り付けた。携帯電話の募金システムを作り村ぐるみで貧しいこどもたちを支えようとしている。
