イスラエルによるガザ侵攻をきっかけに国際社会ではパレスチナを国家として認める動きが広がっている。国連安全保障理事会の常任理事国であるフランスも正式に承認を表明した。常任理事国で承認していないのはアメリカのみとなる。マクロン大統領はアメリカ・ニューヨークで開かれた国際会議で「フランスはパレスチナを国家として承認します」と訴えた。これまでイギリス・カナダ・オーストラリアなどが相次いでパレスチナを国家として承認してきた。承認国は150カ国を超えた。すでに中国とロシアも承認している。アメリカ・トランプ大統領は「ハマスが人質を盾にして攻撃を行うと言っていることを考えると非常に残酷」などと述べた。イスラエル・ネタニヤフ首相はパレスチナの国家承認はハマスを支持することになると強く反発している。岩屋外務大臣は「日本政府としては今回の国連総会のタイミングではパレスチナの国家承認を行うことはしないとの判断をした」などと述べた。アメリカ政府はパレスチナを国家承認しないよう日本に非公式で要請したという(朝日新聞)。東京大学・鈴木特任准教授は「パレスチナを国家承認することで日米間の関係に影響が出る、これを政府としては恐れたのではないか」などと指摘、パレスチナを国家承認する動きの影響力についても疑問を投げかけた。
