上場する製造業の純利益が過去最高を更新した。2024年3月期は前の期比2割増え、非製造業を上回った。値上げや販売増、円安で自動車や機械が好調だった。昨日までに決算発表した東証プライム市場に上場するおよそ170社を集計し製造業の純利益は23%増の14兆8000億円で7%増の11兆6000億円だった非製造業を超えた。2022年3月期以来で、2021年3月期までは10期連続で非製造業を下回っていた。製造業の業績回復は賃上げや雇用の追い風になる。牽引役は製造業全体の利益の過半を占めた自動車で、トヨタ自動車の純利益は5兆円弱と倍増。米国を中心に世界でハイブリッド車が売れ営業面でおよそ2兆円の増益効果が出た。機械はコマツが最高益で建設機械の値上げによる増益効果がおよそ1300億円あり研究部門の増益額の全額を占めた。(日経電子版)