エルサレム支局長の田村さんは「イスラエル軍はガザ地区でのハマスとの戦闘を縮小させ、今後はより大きな脅威となっているヒズボラへの対応に注力する可能性がある。イスラエルとヒズボラをめぐってはある程度規模を抑えた攻撃をしていると言われているが、どちらかが過剰に反応すれば全面的な衝突に至る可能性もあり、一触触発の状態が続いている。イスラエルではレバノンとの国境付近の地域から約6万人が避難を余儀なくされていて、ヒズボラによる脅威を取り除かなければいけないという世論が根強くある。ネタニヤフ首相としてはこうした世論に配慮をする発言をして自らの求心力を高めたい狙いもあると思う。」、「注目すべきはガラント国防相がアメリカ訪問中にハマスとの戦闘が終わったあとのガザ地区の管理についての計画を話し合うと示唆していること。イスラエル政府はガザ地区の将来的な管理をめぐる明確な方針を示しておらず、それによって軍事作戦が長期化しているという批判も高まっていた。アメリカもこれまでイスラエルがきちんとした計画を打ち出していないことに懸念を示している。計画を策定するのは難航が予想されるが、ラファでの本格的な作戦が近く完了するとされるなかで、イスラエルに対し出口戦略を示すよう求めるアメリカからの働きかけも強まっていくと思う。」などと伝えた。