NATO首脳会議の2日目の協議が、米国の首都・ワシントンで始まった。米国・バイデン大統領は「75年間、われわれはNATOの下で成長、繁栄し、かつてないほど強くなっている。力を合わせてNATOの領土を隅々まで守り抜く」と述べた。旧ソ連に対抗する軍事同盟として生まれたNATOは今年設立75周年の節目。会議はロシアが侵攻をつづけるウクライナへの支援が主な議題。加盟国全体で、400億ユーロ、約7兆円の規模の軍事支援を維持することで合意する見通し。会議では、ウクライナ軍を訓練などで支援するため、NATOの新たな司令部をドイツに設置することやウクライナとの連携強化に向け、ウクライナの首都キーウに上級代表を置くことも協議される見通し。米国・ブリンケン国務長官は「NATO加盟国のデンマークとオランダから、米国製F16戦闘機をウクライナに供与する手続きを進めている」と明らかにし、「この夏にはウクライナで飛行を開始する」としている。