現代イスラム研究センター・宮田理事長が解説する。パレスチナをめぐる争いは宗教の違う民族の領土争いで、ガザ地区を実効支配するイスラム組織・ハマスがユダヤ人の多く住むイスラエルに攻撃を仕掛け、イスラエルが報復を行っている。ガザ地区の病院で昨日起きた大規模な爆発についての主張が対立しているという。ハマスは「イスラエル軍の空爆によるもので500人以上死亡した」と主張していて、ガザの保健省は471人が死亡したと発表している。イスラエル軍の主張は「ガザ地区の過激派『イスラム聖戦』のロケット弾が誤って病院に直撃した」と主張している。イスラム聖戦はハマスと協調関係にあり、イスラエル軍とは敵対している。イスラエル軍が公開した音声やロケット弾の映像については、過去にもイスラエルは「言い訳」することがあり信憑性についてはなんとも言えないという。アメリカ・バイデン大統領もイスラエルの関与を否定する考えを示しているが、アメリカがイスラエルを全面的に指示するという特殊な関係によるものだと思われる。アメリカはガザ地区への人道支援をエジプトから搬入することなどでイスラエルと合意した。イスラエルとの連携を強調し、防衛のためにアメリカ議会に支援策の要請をするという。バイデン大統領は大統領選で有利な票を得るために親イスラエルの姿勢を示していると思われる。国連安全保障理事会では先頭の一時停止を求める決議案に12か国が賛成したが、アメリカが拒否権を行使して否決となった。イスラエルの地上侵攻をを黙認する思惑があると考えられる。