「相互関税」の措置を90日間停止したトランプ政権。中国に対しては強硬な姿勢を鮮明にしている。ホワイトハウスは、中国からの輸入品に対する関税率は145パーセントになると発表。中国は対抗措置としてアメリカからの輸入品に合わせて125パーセントの追加関税を課すと発表。貿易摩擦の激化が世界経済に及ぼす影響は深刻になるとの懸念が広がる。ニューヨーク市場では、米中の間で関税措置の応酬が激しくなり、世界経済への深刻な影響を懸念から、ダウ平均株価は一時、2100ドルあまり下落した。トランプ大統領は、中国は長年われわれを利用してきたと主張。ホワイトハウスは10日、”関税率は追加関税の125パーセントに加え先月までに課している20パーセントと合わせて145パーセントにする”と発表。中国はきょう対抗措置としてアメリカからの輸入品に125パーセントの追加関税をあすから課すと発表。習近平国家主席は、関税戦争に勝者はなく、世界に逆らえば孤立するだけだとトランプ政権批判を述べている。また中国はアメリカから輸入する映画作品の本数を減らす方針を示し、対抗措置とみられる。国家映画局の報道官は、アメリカ政府の間違った行為が中国国内の観客のアメリカ映画への好感度を低下させるのは必至だとコメント。イリノイ州で開かれた企業の展示会では、アメリカ国内の企業からも戸惑いや影響を懸念する声があがっている。金属加工会社の社長は、関税は国内の製造業の強化につながると思うが、アメリカ国内の鉄鋼価格も上昇していてとても厳しい状況だとのこと。