乗客乗員67人が乗ったアゼルバイジャン航空の旅客機は今月25日、アゼルバイジャンの首都バクーからロシア南部に向ったが、その後、カザフスタン西部で墜落し、38人が死亡した。アゼルバイジャン・アリエフ大統領は、墜落についてロシアの防空システムによる誤射が原因になったとの見方を示している。カザフスタン政府は30日、回収されたフライトレコーダーを、航空事故の調査などを担当するブラジル空軍の専門機関で解析するため、ブラジルに送ったと発表した。カザフスタン政府が設置した事故調査委員会は、ブラジルで解析を行うことについて、ICAO(国際民間航空機関)からの助言と、アゼルバイジャンとロシアの航空当局との協議に基づく決定で、墜落した旅客機がブラジル・エンブラエル社が製造した機体だったことも考慮に入れたとしている。第三国に送ることで客観性の高い調査だと示すねらいがあるとみられ、アゼルバイジャン政府は「国際社会に対する調査結果の信頼性を高める」と評価している。アリエフ大統領はロシアに対し、墜落の責任を認め、賠償するよう求めていて、今後ロシアがどう対応するかが焦点となっている。ロシア・プーチン大統領の映像。