2004年12月に発生したインド洋大津波から間もなく20年。最大の被災地インドネシアでは17万人以上が犠牲となった。今回紹介するのはこの大津波で両親と弟を亡くしたインドネシア人のリアトゥジャナさん(29)、自らの経験を伝える活動をしている。当時9歳だったリアトゥジャナさんは家族と津波に飲み込まれるも陸に流れ着き助かった。ただ家族は今も行方不明。当時リアトゥジャナさんは高台にいてそこに留まっていれば安全だったにもかかわらず、別の場所に移動した住民たちを追う途中津波に巻き込まれたという。パニックになっていたと今もその時の行動を悔やんでいる。リアトゥジャナさんは親戚の家を転々としたあと孤児院に引き取られた。高校を卒業し就職した今も孤児院で暮らしている。お世話になった恩返しとして子どもたちの面倒をみたり給料の一部を運営費に役立てたりしている。リアトゥジャナさんは子どもたちに自分と同じ思いをさせたくないと10年前から被災経験を伝えており、避難方法や場所を具体的に伝えている。