米国・トランプ次期政権の人事も本格化。イーロンマスク氏について「トランプ政権の運転席に座った」と報じられるほど、強い影響力を持つことになりそう。マスク氏率いるEV(電気自動車)大手テスラの株価は、夏にマスク氏がトランプ氏支持を表明してから上昇し、特に投票日前日の4日から先週末までで、30%以上も急騰している。時価総額は、1兆ドルを突破し競合する米国のほかのEVメーカー2社(リビアンオートモーティブ、ルシードモータース)の株価が低迷しているのと比べ上昇ぶりは明らか。また、金融大手、バンクオブアメリカ・アナリストは「トランプ氏とマスク氏の関係に近さはテスラ株に有利だ」と買いを推奨した。マスク氏が次期政権で規制緩和などの経済政策に影響力を持てばこれまで規制にしばられてきた自動運転やエーアイの開発さらには宇宙開発などマスク氏自らが手掛けるビジネスが恩恵を受けるとみられる。しかし利益相反との批判を受ける可能性もあり閣僚など政府機関の役職にはつかず、新たに設立される委員会などで公務員の人員削減などに取り組み、表向きはトランプ氏のアドバイザー的な役割を果たしていくとみられている。