副大統領候補のテレビ討論会が、例年以上に注目を集めている。最大の理由は大統領選挙が大接戦となっている中で行われるからだという。副大統領は大統領が死亡するなど、職務を継続できなくなった時に大統領の職務を引き継ぐので有権者から大統領候補とワンチームで判断されることも多く、テレビ討論会は重要となっている。さらにトランプ氏とハリス氏の支持率がきっ抗し、投票先を迷っている有権者の票をいかに取り込むかが重要となる中、副大統領候補の発言や人物像がこうした有権者の判断に与える影響は大きいと考えられている。例年は副大統領候補の討論会は複数回行われる大統領候補の討論会の合間に行われてきたが、今回はトランプ氏が2回目となる討論会は受けない意向を示している。そのため、今回のバンス氏とウォルズ氏の討論会は言ってみれば両陣営の最後の直接対決となる。ポイントは白人労働者層への訴えとバンス氏が過去の発言への批判を挽回できるかどうかだという。また、バンス氏が、過去に子どものいない女性を中傷するような発言をしたことが批判を受けている。こうしたことを背景に先月下旬に行われた世論調査では、ウォルズ氏を「好ましくない」とする人が33%だったのに対し、バンス氏は44%だった(ECHELON INSIGHTS)。