ロシア・プーチン大統領は中国・習近平国家主席と北京で首脳会談を行い、軍事的な協力を深めることなどを盛り込んだ共同声明に署名した。両首脳はその後も非公式の会談を行い、ウクライナ情勢などを巡って対立する欧米側をにらみ関係強化をアピールしている。孤立し厳しい制裁下に置かれているロシアにとって中国は、経済面での生命線となっており必要な存在。プーチン大統領は習主席に「ウクライナ情勢について説明を行う」と述べ、また「和平の仲介者としての中国の役割を歓迎する」と述べた。しかし、和平の仲介を試みる一方で、習主席は「戦争をあおろうとしている」という批判を浴びている。中国はロシアに兵器の供給は行っていないが、兵器に使うことができる部品の供給は行っている。米国は中国の銀行を対象とした制裁措置の準備を行っており、習主席は決断を迫られている。中国にとっても安価な原油と天然ガスの供給元であるロシアは必要な存在。原油と天然ガスの貿易量の増加はプーチン大統領を西側の制裁から守るのにも一役買っている。中国が今後政策を転換する見込みは薄く、中国とロシアはパートナーシップを深めることを確認した。