スイスにいる渡辺記者と中継がつながっている。ウクライナ側は成果を強調しているが、今回の平和サミットの結果、どう見るか。100近くの国から首脳などが集まったのはウクライナにとっては、一定の成果とは言える。国際社会の結束を示すことでロシアへの圧力としたかったから。しかし、ロシアとの関係も重視するインドやサウジアラビアなどは共同声明を支持しなかった。共同声明には、ロシア軍の撤退といった項目は含めず、原発の安全確保といった各国が賛同しやすい項目に絞ったにもかかわらず一部の国からは支持が得られなかった。欧米以外からも幅広く支持を得ようとしたものの逆に結束を示すことの難しさが露呈した形。今後だが、議論はどう進むのだろうか。ゼレンスキー大統領は次の会議には、ロシアも呼びたいとしている。しかしロシアは今回欠席した中国とも連携して新興国の切り崩しに力を入れると見られ、逆に会議の主導権を握られるというリスクもある。実際、ロシアのプーチン大統領は今回の会議の前日にウクライナが受け入れられない一方的な和平案を突きつけてきた。今回のサミットで和平に向けた道筋が見えてきたとは到底言えずウクライナ側の望むように事態が進むようには見えない。