ブキニストはセーヌ川沿いに200余り並ぶ。貴重な古い書物屋の露店で、フランスの無形文化遺産にも指定され親しまれている。しかしその場所はパリ五輪の開会式に使用されるとし、爆発物が隠される可能性を考慮し、市側は大会期間中は屋台の大半を撤去する方針を発表した。テロへの警戒感が増していて、中東情勢が悪化する中フランスでも過激派の影響が指摘される事件が相次ぎ、先月にはエッフェル塔の近くで殺傷事件が発生した。その最大の課題は警備。しかし多くの店主たちは警備を優先する当局の方針に反発している。ブキニストの団体代表のカレーさんは納得がいかないと答えた。また一度撤去すれば元の姿には戻らないのではと不安を抱える店主も。パリ市側は試験的な撤去を行い元の場所に戻した。しかしカレーさんはそれでも方針の撤回を訴えている。