和歌山県・紀伊半島にある潮岬灯台。初点灯は明治6年、江戸条約で作られた灯台の1つである。潮岬灯台は現在灯台守が使用していた宿舎をホテルとして利用しようと試みている。プロジェクトの中心は地元で宿泊施設などを運営する南畑さん。官舎は当時のままで残されている。潮岬灯台は当初木造で、リチャード・ヘンリー・ブランドンの設計で作られた。周辺は岩礁が多く、地元の漁師を悩ませた。潮岬灯台は日本の近代化を象徴する場所と言える。潮岬灯台を後生に残したいという思いから始まったこのプロジェクト。南畑さんは地元・紀伊大島でキャンプ場を営んでいる。この地の魅力が伝わりきっていないと考えている南畑さん、宿に珍しさをもたせることで、関心を持ってもらえると考えたという。南畑さんはこのプロジェクトの始まりと同時に地元観光協会の宇井晋介さんに声をかけた。2人はこの地にあるもう一つの灯台「樫野埼灯台」に足を運んだ。ここの官舎は国の文化財に指定されている。ここは灯台守の名残を感じられる。南畑さんはホテルを通して灯台の歴史を感じてほしいのだと語った。日本初の灯台ホテル、そのキャッチコピーは「灯台守になれる」だという。そのイメージを明確にするため、南畑さんはスコットランドの灯台ホテルに足を運んだ。かつてこの地ではオスマン帝国のエルトゥールル号が沈没、生存者を串本町民と灯台守が救助しトルコとの絆を受け継ぐ場所ともなっている。
南畑さんはある日新宮市にある神倉神社などを訪れる。神倉神社の近くにある古民家ホテル、ここには地域の風土や歴史を解説した資料が残され、それらに思いを馳せることができる。神倉書斎と呼ばれるこの施設は地元のアーティストなどが手掛ける芸術作品とも言える宿泊施設だという。南畑さんは宿泊した人たちのメッセージノートに記された「魔法」という言葉に着目。この場所を五感で味わうというコンセプトは南畑さんの考える灯台ホテルと共通していた。2026年の開業を目指し、南畑さんの旅は続く。
南畑さんはある日新宮市にある神倉神社などを訪れる。神倉神社の近くにある古民家ホテル、ここには地域の風土や歴史を解説した資料が残され、それらに思いを馳せることができる。神倉書斎と呼ばれるこの施設は地元のアーティストなどが手掛ける芸術作品とも言える宿泊施設だという。南畑さんは宿泊した人たちのメッセージノートに記された「魔法」という言葉に着目。この場所を五感で味わうというコンセプトは南畑さんの考える灯台ホテルと共通していた。2026年の開業を目指し、南畑さんの旅は続く。