貴重な観光資源を守ろうとネパール政府は3年前、国を挙げた本格的な清掃作戦に乗り出した。ことしは軍の兵士や登山家など50人余りからなる清掃隊を編成。標高5300mのベースキャンプから標高8000mまでの登山ルートやその周辺が対象となった。清掃作戦は命懸け。厳しい寒さと空気が薄い中で、時にはごみを背負って氷の崖を下りなければならない。作戦は、およそ2か月にも及んだ。エベレストなどで回収されたごみが保管されている倉庫(カトマンズ近郊)には、ガス缶、登山用ロープなど多くのごみが山積みとなっている。今回、回収されたごみの量は11トンにも上った。