秋の米国大統領選挙に向けた与党民主党の全国党大会は3日目の21日、副大統領候補に指名されたウォルズ氏が演説する。まだ全米であまり知られていない自身の人柄や重視する政策をどこまで効果的に訴えることができるか、注目されている。ミネソタ州知事のティムウォルズ氏は中西部ネブラスカ州出身の60歳で、州兵のほか、高校で社会科の教師とアメリカンフットボールのコーチを務めた。大統領を目指すハリス氏が女性、黒人、そしてアジア系であるのに対しウォルズ氏は白人の男性。小さな町の中間層出身で多くの有権者にとって身近な存在だとアピールし、党からは白人労働者層からの支持拡大などハリス氏を補完する役割が期待されている。2007年からミネソタ州選出の下院議員を12年務め、2019年にミネソタ州知事に就任して現在2期目。州知事としては中間層に対する減税などの政策を進め、人工妊娠中絶に規制強化に反対の立場を掲げている。共和党の正副大統領候補のトランプ前大統領とバンス上院議員を短いことばで鋭く批判した演説も話題となっている。ただ、これまで全米での知名度は高くはなく、このあとの演説で自身の人柄や重視する政策をどこまで効果的に有権者に訴えることができるか、注目されている。