大統領選挙について、メディアが対応を迫られている。ワシントン・ポストとロサンゼルス・タイムズは恒例となっていた特定の大統領候補への支持表明をやめると明らかにした。25日にワシントン・ポストに掲載されたウィリアム・ルイスCEOの記事では「1976年より前は支持表明をしていないことを理由に今回とこれ以降の大統領選挙では特定の候補者への支持は表明しない」とした。しかし、同日に掲載された別の記事では、論説を担当する記者たちが民主党のハリス副大統領への支持表明を準備していたものの、ワシントン・ポストのオーナーでアマゾンの創業者でもあるジェフ・ベゾス氏の判断で記事公開を取りやめられたという。SNSには抗議の投稿が相次ぐ中、その3日後に掲載されたのがベゾス氏の声明だった。「大統領候補への支持表明がもたらすのは偏見であり偏向だ。支持表明をやめることは原則に基づいた判断であり正しいことだ」というもの。一方、2008年から特定の候補への支持表明を行ってきたロサンゼルス・タイムズは今回は支持表明を行わない方針を示し、この決定に反発した論説主幹が辞任する事態となったという。