34歳で新首相となるアタル氏。マクロン大統領がアタル氏を任命した狙いについて帝京大学教授は年金改革で国民の反発が強まり、移民法審議を巡る混乱で閣僚が辞任するなどマクロン政権の不安定化が加速していたと指摘。そこで支持率低迷の巻き返しで新鮮さを際立たせるために若い人で刷新のイメージを図りたい狙いがあると指摘。首相の役割は大統領の指示を受けて内閣を取り仕切ることだといい、フランス議会は多党分裂でマクロン大統領の与党連合は過半数を維持できていないのが現状であり、アタル氏の政治の実務経験は浅く、議会運営能力は未知数としている。そんな中でもアタル氏を起用した狙いとして6月に行われる欧州議会選挙を指摘。この選挙では各国に議席が割り当てられ、その国ごとに比例代表選が行われる。欧州議会選挙で議席が与党を上回ると国内での勢いが加速するため、アタル氏を起用し、野党の台頭に歯止めをかけたい狙いがあるという。