大手菓子メーカーのロッテはカカオ豆の殻、カカオポッドを再利用すると発表。カカオ豆の総重量のうち、8割を占めるとされるカカオポッドはこれまで活用されずに農園に放置されていてそのまま腐り、メタンガスが発生するといった問題も生じていた。炭素を含むバイオ炭に加工し肥料として活用するための試験を始める。ロッテは主にアフリカガーナからカカオ豆を調達しているが近年、天候不順や農薬の高騰などが原因でカカオ豆の収穫量が大きく減少。今年4月には1トン9980ポンドまで急騰するなど、価格も高止まりが続いている。さらに温暖化などの影響でガーナやコートジボワールでは2050年までにカカオ豆の栽培に適した土地が大幅に減るとの研究もある(出所:2021年・米国海洋大気局)。ロッテはバイオ炭として農園にまき、土壌の改善と生産性の向上を目指すとしている。ロッテ・サスティナビリティ推進部・飯田智晴課長は「チョコレートを安定的に届けるために非常に重要」とコメント。