北朝鮮外交には3つの変化がある。1つ目は韓国の呼び方が変わったという。これまでは南朝鮮などと呼んでいたが、この夏頃から大韓民国と正式名称を使うようになったという。この理由について、1つの独立国家と認めたというよりは、同胞ではないと考えるようになったのではないかという。2つ目に金総書記のロシア訪問をあげた。後ろ盾だったソビエト連邦が崩壊して以降、北朝鮮は中国への依存を強めてきた。金総書記が最高指導者になり、初めて訪問したのは中国だったし、米朝協議を進めていた間も何度も中国を訪問し習近平国家主席と会談を行っていた。ところが、コロナで長く国を閉ざしていた後、最初に訪問したのはロシアだった。中国に依存していた外交方針を修正しようとしているのかもしれない。3つ目の変化として在外公館の閉鎖があげられる。去年4月時点で世界各地に53の大使館や総領事館などを設置し、国際社会との窓口の役割を果たしていた。今月になり、その一部を撤収することを発表。既にアジアやアフリカ、ヨーロッパで在外公館の閉鎖が確認されている。これは財政事情の悪化が原因とみられている。これらについて、独りよがりな姿勢を強めている結果ではないかと解説委員は指摘。