中国商務省はきのう、輸出管理法などに基づいて、希少金属のガリウムとゲルマニウム、それにアンチモンなどについて米国への輸出を原則として禁止すると発表した。これらの希少金属は半導体の材料などに使われ、軍事転用も可能で、いずれも中国が高いシェアを持っている。また、リチウムイオン電池の材料などとして使われる黒鉛についても、輸出する際の審査をより厳しくするとしている。これに先立ち米国は2日、先端技術による中国の軍事力強化を防ぐためとして、先端半導体の製造装置や半導体の製造に必要なソフトウエアの中国向けの輸出を新たに規制し、輸出を制限するリストに中国の半導体メーカーなど140社を追加することを発表していた。中国商務省は“国際貿易のルールに深刻な損害を与え、企業の正当な権利と利益を大きく損なっている”と反発していて、今回の対応は米国への対抗措置と見られる。