最後の鉄棒。1人目の杉野はダイナミックな手放し技を次々と決め、渾身の演技を見せつけた。中国の1人目、肖若騰は演技の最中に手をずらし、着地も失敗した。岡は会場の空気が変わったのを感じていた。けがの選手に代わって出場していた中国の2人目の蘇煒徳は、2回落下。日本は0.699の差でトップに立ち、橋本と張博恒の一騎打ちとなった。佐藤コーチはあえて技の難度を下げて演技の完成度で勝負をする判断をした。メンバーに背中を叩いてもらった橋本は演技を成功させた。橋本は着地の瞬間に涙が出そうだったと振り返った。日本は2大会ぶりの金メダルを獲得した。