イランの大統領選挙は5日、決選投票が行われ、改革派でイラン議会の副議長や保健相を務めたペゼシュキアン氏と、ライシ政権と同じ保守強硬派で国防や外交を統括する最高安全保障委員会の事務局長を務めたジャリリ氏の争いとなった。内務省が日本時間午前11時過ぎに発表した開票状況によると、改革派のペゼシュキアン氏は1270万票余り、保守強硬派のジャリリ氏は1047万票余りを獲得している。現地の複数のメディアは、改革派のペゼシュキアン氏が優勢だと伝えている。また、先月の1回目の投票では投票率が40%(イラン政府発表)と、1979年にイスラム体制が樹立されて以降最も低くなったが、投票率が上がれば改革派に有利になるとされている。選挙では、欧米との関係をめぐり、ペゼシュキアン氏が制裁の解除を目指して関係改善を訴えたのに対し、ジャリリ氏は欧米と対立したままでも国内産業の育成や新興国などとの関係強化で制裁を克服できると主張し、今の強硬な外交政策の是非が焦点となった。最終的な開票結果は日本時間の今日午後にも判明する見通し。