ことし7月、石川県で行われた陸上の100メートルのレース。圧倒的な速さで高校1年生の日本歴代1位となる10秒26のタイムを打ち立てた。金沢市の高校1年生、清水空跳選手。夢はオリンピック。高校生スプリンターの素顔とその強さに迫った。仲間と戯れる笑顔いっぱいの15歳。星稜高校1年の清水空跳選手。一見普通の高校生だが、一瞬にして表情が一変。研ぎ澄まされた集中力で練習に臨む。空跳選手が一躍注目される存在になったのが今年7月のレース。100メートルのタイムは10秒26。パリオリンピック代表のサニブラウン選手が10年前に記録した高校1年生の国内記録を0秒19も更新した。
誰よりも負けず嫌いと豪語する空跳選手。その強気な性格の原点は両親にあった。金沢市で寿司店を営む父親の正雄さんと母親の絵美さん。2人は共に元陸上選手。空跳選手には幼い頃から目標に向かって挑戦する楽しさを教えてきた。空跳選手は乗り越えずにはいられない衝動が湧き上がり、目標を制覇するまで何回も挑戦した。父親が握る寿司も大きな活力。両親の下で体を動かす楽しさを学び成長した空跳選手。顧問の西野先生は空跳選手の速さの秘訣は自分の体を自在に操れる能力にあると分析する。目標は日本の高校生初の9秒台。そしてその先まで見据えている。清水選手は今月12日に佐賀県で行われた国民スポーツ大会の少年男子B100mで優勝した。