フィリピン・ドゥテルテ前大統領が在任中の人道に対する罪の疑いで逮捕され国際刑事裁判所での審議が始まった。国際担当・二村伸専門解説委員がイラストで解説。オランダ・ハーグに移送されているドゥテルテ前大統領。人道に対する罪は麻薬の取り締まりで法的手続きを踏まずに無実の人も含めて6000人を殺害したといもの。政府が方針を変えた理由は大統領と副大統領の関係悪化が背景にある。マルコス大統領は元大統領の長男、サラ・副大統領は前大統領の長女が対立。サラは殺し屋を雇ったとして物議をかもした。サラは弾劾裁判の結果次第で失職する可能性もある。マルコス大統領はマルコス家の影響力の維持をめざす。南シナ海の領有権をめぐって中国と対立し親米路線のマルコス政権に対しドゥテルテ陣営は中国寄り。両社の対立が深まれば国内の混乱だけでなく日本を含む地域への影響は避けられない。