月曜まで開催されていた日本最大の野外音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL2024」。2つの会場で10日間、のべ50万人を熱狂させたがロッキン誕生の地・ひたちなかでの開催は5年ぶり。さらに国民的バンド・サザンオールスターズにとって最後の夏フェス出演とあって注目度は抜群。そんな舞台の貴重な裏側に番組のカメラが入った。2500人のスタッフを束ね動き回る司令塔・海津の姿。そこにはロッキンならではの細やかなおもてなしの数々。熱気と興奮の5日間を追った。開幕2日前。ひたち海浜公園は5万人を収容できるキャパと緩やかな斜面でステージが見やすい特徴を持つ。ロッキン誕生から20年、会場として使ってきた海津たちにとって我が家のような場所。一方で海が非常に近いため、海風が音に影響する。お客さんがどこにいても聞こえやすい環境を作るべく、音量計を持って会場を歩き回り聞こえ方をチェック。1〜2キロ先に住宅が並ぶため、騒音として届かないよう緻密な調整も行っていた。海津の前説で開幕したと同時に、スタッフのおもてなしを追究する戦いもスタート。会場には立ち見や椅子のエリア、テントのエリアや飲食エリアなどがあり、随所にスタッフが配置されているが、5万人がひしめく会場で要望やトラブルを把握するのは至難の業。そこでロッキンの武器となっているのが専用アプリを使ったアンケート。できるものは随時対応していくという。ベンチが足りなければベンチを出し、ごみ箱が足りなければすぐさま増やす。この瞬発力もロッキンの特徴の1つ。集まった声などから会場の進化を続け、最もお客さんのストレスにつながりやすいトイレは、日本最多クラスの数にまで増えた。そしてアイデアが光る工夫も。トラブルがあった場合はドアの外側にステッカーを貼る。するとスタッフが対応するという仕組み。フェスの代表者としてアーティストと向き合いコミュニケーションをとりながらステージへ向けて気持ちを高めてもらうのも重要な役割。舞台袖のギリギリまで帯同しお見送り。パフォーマンスが終わればまた真っ先に駆け付ける。その姿は仕事というより純粋に音楽が大好きなファンのようだ。そして迎えた最終日、いよいよサザンの登場を控えた中、慌てた様子の海津の姿があった。