核兵器の開発や保有、使用などを禁止した核兵器禁止条約の第3回締約国会議がアメリカ・ニューヨークの国連本部で日本時間きょう午前0時過ぎに始まった。国連で軍縮部門トップを務める中満泉事務次長は会議で「予測不能な状況に人々の恐怖心があおられ、核兵器が究極の安全保障になるという誤った考えを信じる人が増えるのを懸念」と訴え、現状に強い危機感を示した。会議では広島で母親のおなかの中で被爆し今回日本被団協を代表して派遣された濱住治郎さんが登壇しスピーチを行った。核兵器禁止条約の成立にも尽力した被爆者のサーロー節子さんは「そういう人々が続々と出てきて私たちの後継者として国際の場で発言しうれしいです」とコメント。日本被団協の箕牧智之代表委員は締約国会議の様子を広島の自宅で見守った。日本政府がオブザーバーの形でも参加していないことについて「国連で採択された条約に3度目も参加せずにいるのは被爆国として怒りを覚える。いつ核兵器が使われてもおかしくない世界情勢になっている。目に見える核軍縮。疑わしいような核軍縮ではだめ」と訴えた。