戦後も人々の中に残る憎しみや偏見は消えず、家族や周囲から反対されながらも愛を選び元敵兵と結婚した女性たちを人は戦争花嫁と呼んだ。戦争花嫁とは第二次世界大戦後に日本に駐留したアメリカ軍を始め、連合国軍関係者と結婚した女性たちのことであり、その数は4万から5万人と言われている。そんな戦争花嫁4人を奈緒が取材した。奈緒はアメリカ・シアトルで暮らす恵子・ジョンソンのもとを訪ねた。恵子は25歳で夫・アルバートと結婚して渡米した。恵子は16歳の頃に兄・康彦の友人であったアルバートと出会い、親交を深め、アルバートが帰国した後の8年半も手紙で交流を続けていた。その後アルバートが1か月の休暇で来日することとなり恵子は仕事で多忙であったが覚悟を持ってアルバートと結婚する道を選択した。アメリカでの生活で人種差別にあってきた恵子は当初住居を借りれずモーテルで暮らし、アルバートの知人のつてで物置を改造した小屋で1年ほど暮らすようになり3人の子どもを授かった。そんな中で恵子はアルバートの衝撃な事実を知った。