バングラデシュ政府はハシナ前首相の身柄を引き渡すようインド政府に正式に要請した。インドで事実上の亡命生活を送っているハシナ氏は昨年、学生が率いた抗議デモを弾圧し多くの死傷者を出したことで今月、バングラデシュの裁判所から死刑判決を言い渡されている。インドはまだ反応を示しておらず、犯罪人引き渡し条約のもとで法律に則った選択肢を検討している模様。インドの専門家によると、インドは訴追内容が政治的なもの、誠実ではないといった理由でハシナ前首相の身柄引き渡しを正式に拒否する可能性もあるという声も聞かれる。バングラデシュの専門家の多くはインドが当面は何もしないという選択肢を取るのではとみている。バングラデシュはインドの裁判所に対し、ハシナ氏の身柄引き渡しを求める訴訟を起こす可能性が出てくる。そうなると公開裁判が始まり、ハシナ氏は自らを弁明する機会を得ることにもなる。裁判となればバングラデシュは犯罪の証拠を提示する必要があり、判断は裁判所に委ねられ、判決には数年かかる可能性がある。インドはハシナ氏が首相を務めていた15年間、かなり近い関係を構築していて身柄引き渡しを拒否することはすでに冷え込んだ両国関係をさらにこじれさせる可能性があるという指摘もある。
