- 出演者
- 辻浩平 藤重博貴 酒井美帆 岩瀬昇
オープニング映像。
イラン情勢について、「ホルムズ海峡、アメリカは護衛すると言っているが実施できるのか」などの視聴者の声を紹介した。ひきつづき皆さんの質問やご意見を募集中。
10日間にわたって続くアメリカとイスラエルの軍事作戦。イランの赤新月社は9日、これまでに1万3000を超える民間施設が空爆で被害を受けたと明らかにした。イランによる報復攻撃も続いている。イスラエル中部では、イランによるミサイル攻撃で建設現場で働いていた中国人1人が死亡し2人が重傷を負ったと地元メディアが報道。トルコの国防省は9日、イランから発射されトルコの領空に侵入した弾道ミサイルを東地中海に展開しているNATO部隊が迎撃したと発表した。トランプ大統領は9日の記者会見で軍事作戦の成果を強調。その上で、4週間~5週間以上かかる可能性もあるとの見方を示していた軍事作戦の期間について、トランプ大統領は、「予定よりとても早く進んでいる。『ほとんど達成した』と言う人もいるかもしれない。イランのあらゆる軍事力を完全に破壊した」とコメントした。
発言を一転させた背景に何があったのか。ホルムズ海峡が事実上封鎖され、原油供給への影響が長期化するとの懸念から8日のニューヨーク原油市場では、WTIの先物価格が一時1バレル119ドル台まで上昇。 クウェートなどが減産を始めたと報じられ、安定供給への不安が一段と強まっていた。アメリカ国内でもガソリン価格が上昇している。G7が石油備蓄の放出を含め協調して必要な対応を取る姿勢を示したこともあり、WTIの先物価格は一時81ドル台まで下落した。
事態は収束へと向かうのか。イランの首都テヘランでは、反米強硬派とみられるハメネイ師の次男・モジタバ師が新たな最高指導者になったことを祝う人たちでj広場が埋め尽くされていた。モジタバ師は、これまで公の場に姿を見せておらず国営メディアが「負傷した戦士」と紹介したことから、これまでの攻撃でけがをした可能性が伺える。モジタバ師とつながりが深いとされる革命防衛隊は、「戦争の終結を決めるのは我々だ」と述べ、軍事作戦について「ほぼ完了したようなものだ」と述べたトランプ大統領に反論した。
AIの軍事利用をどこまで認めるか。発端となったのは、AI企業「アンソロピック」に対するトランプ大統領の投稿「政府機関にアンソロピック使用の即時停止を指示した。必要ないし求めてもいない。二度と取り引きしない」。アンソロピック側がアメリカ国防総省によるAIの軍事利用について、「アメリカ国民の大規模監視目的」と「人間介在しない完全自律型兵器」には使わないという利用規約を守るよう政府に求めたから。アンソロピックに変わって国防総省との契約に踏み切ったのが、チャットGPTを開発した「OpenAI」。国防総省を契約したことで、OpenAIからは幹部が退社する動きも出ている。一方で、国防総省と対立したアンソロピックのAI「クロード」は、アプリストアでチャットGPTを抜いて1位になるなど支持する動きが広がっている。
ニューヨーク原油市場は、8日は1バレル119ドル台まで上昇したものの一転翌9日には81ドル台まで下落した。乱高下の原因について、エネルギーアナリスト・岩瀬昇さんは、「ホルムズ海峡の事実上の閉鎖が長期にわたるものなのか、それとも短期で終息する見込みがあるのかという判断を市場参加者がどうしたか」などとコメントした。
アジア各国でエネルギーを節約しようという動きがでている。フィリピンでは政府機関の職員に対して出勤日数を1週あたり4日に減らすよう指示。週4日出勤してこれまでより長く働くか週4日出勤して1日在宅勤務にするか、どちらかを選びエネルギーの消費を抑えるという。タイ政府は、政府機関や国営企業に対して、公的サービスに支障がない限り在宅勤務を行うよう指示。インドでは火葬場でガスを使った火葬を控えるようになっている。日本政府は、去年12月末時点で国と民間でおよそ250日分の石油を備蓄している。赤沢経済産業相は、「中東から日本への原油輸送が20日程度を要する。あと10日程度で日本に到達するタンカーは大きく減少する可能性がある」とコメントした。
トランプ大統領は、「原油価格を下げるため、特定の石油関連の制裁を免除する。一部の国々に対する制裁を事態が落ち着くまで解除する」とコメントした。日本の備蓄について、(石油)254日、(LNG)国内消費量の3週間程度。エネルギーアナリスト・岩瀬昇さんは、「ガスと石油というのは似て非なるエネルギー、別物と考えないといけない。LNGの場合運転在庫しかないと考えるべき」などとコメントした。エネルギーアナリスト・岩瀬昇さんが視聴者からの質問に答えた。あすのゲストは、トランプ政権の内情に詳しい明海大学・小谷哲男教授。
軍事作戦のあとベネズエラを訪れたアメリカの閣僚と石油関連施設の視察に訪れたロドリゲス暫定大統領、アメリカとの協力姿勢を強調した。トランプ大統領は2月の演説で、ロドリゲス氏を「新大統領」と呼び、ベネズエラの軍事作戦の正当性を強調した。長年ベネズエラの石油業界に関わってきた関係者もアメリカとの新たな関係に期待を高めている。経済回復のカギを握るのは、アメリカの潤沢な投資資金。石油関連施設のほか道路や電力など社会インフラの再建が期待されている。そのためにも「法の支配」を徹底し、欧米の企業の資産の差し抑えなどが二度と行われないようにすることは欠かせないと指摘する。一方、期待された民主化の動きだが、一定の進展がみられるものの自由で公正な選挙の実現の見通しはたっていない。ロドリゲス暫定大統領は、「速やかにすべての政治犯を釈放し国外に逃れた人たちが帰国できる環境を整えるべきだ」と強調した。
人口約18億人の南アジア(パキスタン、インド、バングラデシュ)の動向 を解説。イスラム教徒が多いバングラデシュとパキスタンは1つの国だったが1971年の独立戦争で東側がパキスタンから独立しバングラデシュとなった。バングラデシュは独立を支援したヒンドゥー教徒が多いインドと関係を深めた。しかし近年、バングラデシュはインドとの関係悪化からパキスタンに急接近している。両国の関係は改善し新たな交流も始まっている。
今年1月末、バングラデシュとパキスタンの直行便が14年ぶりに再開された。これまでは中東などを経由する必要があったが直行便で貿易や観光に弾みがつくことが期待されている。空港の式典に参加した両国の関係者からは関係発展へ強い意欲が示された。駐パキスタン・バングラデシュ大使は「直行便の再開は私たちにとって重要な瞬間。貿易・観光・医療・教育など多くの分野で関係が拡大すると確信している」、パキスタン地元州知事は「両国間で続いている交渉によって貿易と外交関係が進むことは間違いない」と発言。これまで、バングラデシュはハシナ前首相のもと長年、インド(モディ首相)と友好関係を結んできた。しかし、2024年の政変で逃亡したハシナ前首相をインドが引き渡さなかったため関係が悪化しバングラデシュはパキスタンとの関係改善に乗り出した。
関係改善の動きはパキスタン側でも歓迎されている。パキスタンの慈善団体が運営する看護学校では去年12月、バングラデシュ政府の要請を受けて初めて5人の留学生を受け入れた。慈善団体が負担するのは2年間の学費、食費や寮の生活費。留学生は「みんな親切で生活の規則など教えてくれた」、パキスタンの学生は「まるで姉妹のよう」と話す。バングラデシュ留学生のリヤ・アクタルは「パキスタンに来たばかりなのでウルドゥー語を学んでいる」と話す。バングラディシュの課題は医療の改善。リヤはパキスタンで高度医療を学んだ後、バングラデシュで助産師になりたいという。リヤは52年前にパキスタンに移住した伯母に初めて対面した。パキスタンの約100万人がバングラデシュ系住民。伯母は「こんな風にまた会えるとは思ってもいなかった」と話す。看護学校を運営するサイエド・ティプ・スルタン代表は「ようやく友好関係が始まり大変うれしく思う。医療教育の分野から人々の関係を深め両政府に協力していけると思う」とコメント。
パキスタンとバングラデシュが急速に関係改善している。インドは良好な関係を築いていたバングラデシュが対立するパキスタンに取り込まれてしまうことを苦々しく思っている。パキスタンは去年5月の大規模な武力衝突以降、インドとの緊張が高まるなかバングラデシュを引き寄せておきたい考え。パキスタンとバングラデシュ間では直行便の再開に加え、パキスタンの人気歌手がダッカで公演するなど文化的交流も活発になっている。軍事面でも協力が進んでいる。今年1月にはバングラデシュ空軍のトップがパキスタンを訪問、中国とパキスタンが共同開発した戦闘機の調達の可能性についても議論している。先月行われたバングラデシュの総選挙の際にはパキスタン・シャリフ首相は早々と声明を発表、新政権との協力拡大に強い意欲を示した。今後も両国の接近は続くとみられる。1971年のバングラデシュ独立戦争ではパキスタン側の激しい弾圧で300万人ともいわれる多数の市民が犠牲になっている。バングラデシュ側は当時のパキスタン軍による虐殺行為への公式な謝罪を求め、独立まで保有していた7000億円以上の資産の引き渡しをパキスタン側に求めるなど両国間には課題が残っている。バングラデシュは国境を接するインドと極度に関係悪化することはできず綱渡りのような外交が必要となる。バングラデシュとパキスタンの接近は南アジアのパワーバランスを変える可能性がある。
ドイツ西部で流れ星のなかでも特に明るく輝く「火球」が観測され、燃え尽きず隕石として落下した。警察によると、けが人はいなかった。
アメリカのユーチューバーが人気アニメ「ポケットモンスター」のトレーディングカードをオークションに出品。出品したのは世界に40枚しかないカード。落札価格は約26億円。史上最高値で落札されたポケットモンスターのカードとしてギネス世界記録に認定された。
カナダ・オタワにある「肥満ねこのキャンプ」を紹介。保護施設から太りすぎて引き取り手のないねこを預かり、ダイエットさせる。体重が20kg近くあったビギーは1年半で約11kgになった。これがSNSで有名になり、寄付金で活動資金が賄えるようになったという。
ロシアとウクライナの和平案をめぐるアメリカを交えた3か国の高官協議が延期された。アメリカを交えた3か国の高官協議は、今年に入りスイス・UAE(アラブ首長国連邦)であわせて3回行われている。ウクライナ・ゼレンスキー大統領は今月初旬に4回目が行われる見通しを示していたがイランへの軍事作戦が始まり、開催が確定できない状況が続いていた。9日、ゼレンスキー大統領は「パートナー国の優先順位と全ての関心がイラン情勢にある。今週開催予定だった会合はアメリカ側の要請で延期されている」と投稿、そのうえで「終戦に向けて有効で現実的な形ならばウクライナはいつでも協議の用意がある」と強調した。
朝鮮半島有事を想定したアメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習「フリーダム・シールド=自由の盾」が19日までの日程で昨日から韓国で行われている。野外での機動訓練などが実施予定。朝鮮労働党総務部長・金与正氏は「(米韓合同軍事演習について)挑発的かつ侵略的な戦争のリハーサル」と非難する談話を発表(朝鮮中央通信ウェブサイトより)。今年の合同軍事演習は、韓国が北朝鮮との対話再開を模索するなか、野外での機動訓練が去年の半分以下に縮小された。これについて金与正氏は「訓練がどう調整されようと大規模な戦争の実動演習という明白な対決的性格は少しも変わらない」と主張した。
明日もイラン情勢について伝える。ゲストは明海大学教授・小谷哲男。
