各国の防衛担当の閣僚らが集まるアジア安全保障会議。対話と対立が見られた。シンガポールで開催されているアジア安全保障会議の最終日、演説を行ったウクライナ・ゼレンスキー大統領は自らが提唱する和平案について話し合うウクライナ平和会議を巡って、「中国が各国に参加しないよう働きかけている」と批判した。ウクライナ平和会議には現時点で106か国が参加する予定だが、中国は既に欠席を表明している。また、きのうは中国・董軍国防相も演説を行い、米国と台湾の民進党政権をけん制した。今回、米中は約1年半ぶりとなる国防相の対面での会談を行ったが、対話の継続では一致したものの台湾情勢などを巡っては主張が平行線をたどった。また、南シナ海で領有権を争う中国とフィリピンの間では会談さえ行われず、対立が鮮明化している。