イギリスのスコットランドからきたビーバー4匹がイングランドで野生に返された。イギリス自然保護担当政務次官は「この国の自然にとって本当に歴史的な日。自然回復における本当に重要な一歩」だと語った。ビーバーはかつてイギリスに広く繁殖していたが、400年前にほぼ絶滅状態となった。最大の理由は毛皮。水中で生活することが多いビーバーの毛は丈夫で水をはじくことから帽子やコートの素材として重宝され乱獲されたという。またビーバーのお尻付近でつくられる分泌物は薬や香水に使われてきた。そうしたビーバーを自然界に復活させる取り組みとして政府が許可し野生に放したという。ナショナルトラストビーバープロジェクト責任者は「ビーバーは他のどの生物よりも大きな役割を果たしている。多くの生物が復活する」と説明した。一方で心配する声も。酪農家は「洪水の被害を受ける家に住む人々や農家にとってはリスクもある」と話す。