2025年8月11日放送 22:00 - 22:58 テレビ東京

ワールドビジネスサテライト
WBS

出演者
豊島晋作 山川龍雄 田中瞳 長部稀 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、出演者が挨拶した。

(ニュース)
トランプ氏 プーチン氏 直接会談へ ウクライナを加えた3カ国会談も?

ロシア国防省は、ウクライナの軍事目標134カ所に対し攻撃を実施したという。そんな中、アメリカのトランプ大統領はSNSで「プーチン大統領との待望の会談は、15日にアラスカで開催される」と投稿した。ロシアによるウクライナ侵攻が始まって約3年半、米露の首脳が対面で会談するのは初めて。バンス副大統領は「ウクライナのゼレンスキー大統領を含む3人の首脳が会談し、紛争の終結について話し合う日程などを決定する段階にある」と明かした(Fox News)。さらに、ロシアとウクライナ双方が痛みを伴う交渉になるとの見方を示した。バンス氏は9日にはイギリスのラミー外相やウクライナ政府の高官らとの協議を行った。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ウクライナは「領土について議論できるのは、ロシアが停戦に応じてからだ」と主張。ブルームバーグ通信などの報道によると、プーチン大統領は停戦の条件としてウクライナ東部のルハンシク州とドネツク州を譲り渡すよう要求している。慶應義塾大学の鶴岡路人教授は「ロシアにとっては外交上プラス。対面での米露首脳会談は実現しただけで、国際社会復帰の象徴の場面になる。事実上今の占領地が占領され続けることには、ウクライナ側でもやむを得ないという理解はある。しかし法的にロシア領であると認めることの間には、大きなギャップがある。何らかの合意が発表されたとしても、停戦に向かう出発点に過ぎない」などと指摘した。

米露会談 15日にアラスカで開催 トランプ氏はプーチン氏の術中に

15日にトランプ大統領とプーチン大統領が直接会談することになった。山川龍雄は「トランプ氏はプーチン氏の術中にはまっているように見える。これまでもトランプ氏がウクライナの方向に傾きつつあると、プーチン氏は停戦をちらつかせて会談を持ちかけてきた。本音は時間稼ぎと制裁の緩和。2人は似た者同士で、プーチン氏は領土、トランプ氏は関税で、両者共に力による現状変更をやっている。プーチン氏から見れば、トランプ大統領は操りやすい人物に映っている」などとコメントした。

暑さで農作物に影響が… エタノールで収穫倍増も

高温障害で注目されているエタノール。アキダイ関町本店(東京・練馬区)秋葉社長は「高温障害で黒くなった枝豆」を説明し、福島県産キュウリは猛暑が想定より速く来たため収穫量が減少という。秋葉社長は「(トマトは)3割ほどあがる」と話した。ソイルパッション・深川知久社長は「エタノールを多く含む液体肥料と殺虫剤を一緒にコメに散布」と話した。去年コメが高温障害の影響を受け、収入が減少。エタノールを含む液体肥料を散布を開始した。実験段階という。このエタノールで効果が現れているのは枝豆。収穫量が倍増した。理化学研究所・関原明さんがエタノールの実験を紹介した。関さんは「エタノールは簡単に手に入るので、コスト的にはかなり安い」乾燥に対するストレス耐性も確認できているので今後様々な地域で活用を狙う」という。

「ラッキーフェス」4年で黒字化へ 立ち上げ人の差別化戦略とは

茨城県・ひたちなか市で開催されたラッキーフェス’25。ORANGE RANGE、FRUITS ZIPPER、新しい学校のリーダーズ、米米CLUBなど出演。若者だけでなくファミリー、シニア層もいる。VIPエリア、冷房付き部屋での食事、サウナ利用が可能な1日券(1人あたり18万円)の紹介。立ち上げはグロービズ・堀義人代表。戦略に掲げたのは他との差別化。1日券大人1万3500円、中高生6750円、小学生以下無料。ファミリー層獲得のため価格を抑えた。キッズエリア、ワークショップもある。ラッキフェスの売上高は初の黒字化。堀さんは「アジア最大を目指したい」と話した。

WBS Quick
女性心肺停止 2人流される

気象庁は熊本・玉名市など県内7市町に大雨特別警報、午後3時45分大雨警報に切り替えた。熊本県八代市では用水路に転落した車内から女性が心肺停止状態で病院に搬送された。福岡県・福津市の西郷川で60代男女2人が流され、現在も捜索が続いている。JR九州の九州新幹線は始発から運転見合わせ、午後全線で運転再開した。

犠牲者悼み灯籠流し

群馬県上野村に墜落した日航機墜落事故では520人が亡くなった事故から明日で40年。遺族らが灯籠流しを行った。父をなくした若本千穂さんは「これからの安全に活かしてくれるのか?と思っている」と話した。明日は遺族らが墜落現場に慰霊登山し、上野村で慰霊式典が行われる。

水産物 輸入規制の撤廃求める

韓国を訪問中の小泉農林水産大臣は韓国・ 趙顕外相と会談し、韓国政府が実施している福島など8県の水産物に対する輸入規制の撤廃を求めた。一方、小泉農林水産大臣が時期総理大臣の最有力候補と報道していて、韓国の外相が外交担当ではない海外の閣僚と面会するのは異例の待遇としている。(韓国メディア)

日本初のプロリーグ戦

アメリカを発祥とするピックルボールの大会が始まった。最終日には日本初となるプロリーグ戦が行われる予定。テニスコートの約3分の1のコートで、穴のあいたボールを打ち合う。選手同士の距離が近く、試合中にコミュニケーションを取りやすいことが特徴で、国内の競技人口は約5万人と1年前の5倍となっている。ピックルボール日本連盟・林裕子理事長は「企業のCSR活動を通じて、ピックルボールをやる機会が増えてほしい」とコメント。

高校生に医療模擬体験

医薬品や医療器具大手のジョンソン・エンド・ジョンソンは医療従事者を目指す高校生を対象としたイベントを開催。医療への興味を深め、幅広い知識を持ってもらう目的で企画された。次世代の医療人材開発もサポートする考え。臨床医経験のある社員による講演や質疑応答のほか、実際の医療機器を使った腹腔鏡の操作の体験も行われた。J&Jメドテック・渡辺奈々美さんは「人生全体をサポートできるような医療従事者になって」とコメント。

九州中心に記録的大雨 SNSが災害の備えに

九州中心に記録的大雨。明日も前線が日本海側に停滞し、九州北部の他にも北陸などで警報級の大雨になる可能性がある。山川龍雄の解説。冠水するのは想像以上にあっという間だという。災害の備えという意味でたくさんの人にSNSがつながっていることも大事。

WBS X
柳井氏が直言「日本の組織病」

「失敗の本質」は戦争での日本軍の失敗について分析した本で、今でも組織の課題を浮き彫りにした本として多くの経済人に読まれている。ファーストリテイリング・柳井正会長兼社長に日本の抱える”組織病”について聞いた。1984年に広島市に1号店をオープンしたユニクロは今では世界に約2500店舗を展開。ファーストリテイリングの売り上げは3兆円を超えた。「失敗の本質」での日本軍の失敗と日本企業の「失われた30年」での失敗と重なる部分があるのかを問われると「日清、日露戦争に勝ったことが大失敗のもと。日本がおごった」などと答えた。

「失敗の本質」は「空気を重んじる」「あいまいな結論」など今でも通じる”日本の組織病”を浮き彫りにしている。1944年、日本軍は英国領インド北東部のインパールの攻略を狙うが失敗。作戦全体の責任者・牟田口司令官は更迭されたが後に陸軍予科士官学校長に任命され、その責任はあいまいな形で終わっている。柳井氏は「日本企業も変わらずほとんど『抜てき』や『降格』がない。年功序列。日本ほど先進国で若い人の給料が低いところはない。若い人ほど抜てきしないと駄目だし、降格も普通と思わないといけない。個人が責任をとらない社会」などと指摘。

東京・東村山市にある開業50年の居酒屋「サラリーマン」では、会社員の男性客らは「会議で偉い人がおかしなことを言っても誰も何も言わない」、「社長との意見交換で思っていることを言った人は出世しない」などと話した。インパール作戦の失敗は誰の目にも明らかだったが、牟田口司令官は「私の顔色で察してもらいたかった」と、河辺司令官も牟田口が口に出さなかったため中止命令を下さなかったという。柳井氏は「忖度。エリートみたいなのは駄目」と話し「社長は大間違いのもと。自分が成長したかったら社長に言わないといけない。部下が上司に質問しない。上司も部下に質問しない。部下が言っていることは忖度してうそが多い」などと語った。日本の敗因のひとつとして挙げられているのが”成功への固執”。日露戦争の日本海海戦で勝利した日本軍は大艦巨砲主義の思想が変わることはなかった。一方アメリカ軍は航空主兵主義へと転換。本では過去の成功に固執したことで敗戦につながったとされている。

4兆円企業コマツの脱成功経営

過去の成功体験に固執したことが敗戦につながったといわれる日本軍。その教訓を現代に企業経営に生かした会社「アースブレイン」オフィスあるのはヒト型ロボット。アースブレインでは建設機械向け遠隔操作システムを独自開発し建設会社などに販売。アースブレインはコマツの一部門が分社化して設立した会社。創業100年超のコマツの売上高は4兆円超えで「ハード」開発で世界に販路を広げてきたが、デジタル時代に対応していく中で課題も浮上。コマツから転籍した伊吹憲哉さんは「建設機械の開発とソフトウエアをアップデートしながら客に価値提供していくプロセスが違う。早くやりたいのにスピード感がなくてもどかしい思いがあった」と語った。完成まで5~6年かかる建設機械の開発とソフトウエアの開発は全く違うため、組織のあり方を大きく変える必要があった。

分社化を決めたコマツ・小川啓之会長に話を聞く。「失敗の本質」からヒントを得たという小川氏は「成功体験への固執のリスクからスタートしている。コマツはプロダクトにフォーカスしたビジネスをずっとやってきたが、ソフト開発は世に出して不具合があれば直していく。そういった開発のやり方は(コマツ)本体にいると難しい。開発スピードを上げていかないと(他社との)差別化は難しい」と語った。NTTドコモのグループ会社などとアースブレインを立ち上げ新たな人材とともにサービスの開発を進めている。

日本の組織病「机上の空論」

戦争の失敗から組織のあり方を考えた「失敗の本質」。日本軍の作戦は机上の空論だったという指摘も。作戦を立てたエリート参謀は現場から遠く離れていて同一パターンの作戦が繰り返されたことで敗北に追い込まれたという。ファーストリテイリング・柳井正会長兼社長は「(中期経営計画は)机上の空論。うちの人間にも言って作っているが『計画通りいかない場合どうするのか』と言ったら答えられない。(計画通り)絶対いかない」と語った。また、変化する状況への謙虚と危機感は必要かと問われると「謙虚じゃないといけない」と話した。

名経営者は失敗に寛容 日本が再起動するには?

スタジオ陣が「失敗の本質」について語る。山川龍雄氏は「会社を飛躍的に成長させている経営者には共通点がある。失敗に潔い。ファーストリテイリング・柳井正会長兼社長やソフトバンク・孫氏などが典型」などと指摘。企業が「前向きな失敗」を評価すべき理由は「チャレンジ精神が宿る」、「開発スピードが早まる」、「撤退の判断を誤らない」。山川氏は「1勝9敗より0勝0敗の人が評価される、皿を割る人より割らない人が得をするといった風潮が日本ではびこっていた。失われた30年の原因の一つはそういう文化」などと指摘した。

(ニュース)
新たな大統領専用車両 ゴルフフォース・ワンの正体

アメリカ大統領の専用機「エアフォース・ワン」、ヘリコプターは「マリーン・ワン」、専用リムジンは「キャデラック・ワン」。新たにゴルフ場で移動する「ゴルフフォース・ワン」が追加された。このベースとなる車両は日本にも導入されている。先月イギリス・スコットランドでゴルフを楽しんだトランプ大統領。トランプ氏は去年2度の暗殺未遂事件に遭い、うち1回はゴルフ場で発生。そのため警備体制が強化されている。ゴルフカートより一回り大きく黒一色の車体が大統領警護用の新たな装甲車「ゴルフフォース・ワン」とメディアが報じた。

アメリカ政治の中心地でもこの装甲車に似た車両が見られ、アメリカメディアは「ホワイトハウスは大統領専用の特殊車両の一部と認めたうえで、それ以上の詳細な情報は明かしていない」と伝えている。アメリカ政府のサイトによると、車両を防護仕様にするため日本円で約2800万円前後をかけたと記されている。

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