4万9400棟余の住宅が被害を受けた能登半島地震。珠洲市では雪が舞う中、県内から集まった職人たちが壊れた瓦屋根にブルーシートを貼る応急処置を行った。修理業者は「雨が降って家の中にカビが生える前になんとか止めてしまいたい」と話した。珠洲市のタクシー会社では6台中2台が津波浸水や瓦礫の下敷きになり使用不可に。十分な燃料を確保できる目処が立ったことから、昨日から距離に制限なく全面的に営業を再開したという。今日は避難所で生活している人が約8km離れたスーパーから帰るために利用していた。タクシー会社は「上着も流され、長靴・革靴履いた運転手から服装はばらばらだが、ほんのささやかでもお手伝いしていきたい」と話した。一方で深刻な影響が続くのは断水。依然4万戸余に及んでいる。珠洲市の山間部で暮らす男性。断水が続く中、山の所有者から許可を得て、湧き水を自宅まで引く作業を始めた。地域の人にも生活用水として利用してもらいたいと考えている。避難生活も長期化。1万4400人余が避難所に身を寄せている。避難所で大きな課題となっているのが感染症対策。ある避難所では約150人いた避難者のうち30人が新型コロナに感染。症状を訴えた人に専用の教室に移動してもらうなどした結果、昨日の時点で新型コロナの感染者はいないという。被災地ではボランティアによる活動も一部で始まっている。県に登録したボランティアの活動は七尾市、志賀町、穴水町で行われ、明日からは珠洲市と中能登町でも始まる。ただ、県は参加にあたっては”当面、登録した人が金沢からバスで向かう形で”と求め、個人的な活動は控えるよう呼びかけている。