プリゴジン氏の銅像設置の背景には今のプーチン政権内で対等した2人が関わっているのではとの見方が出ている。専門家はその1人はプーチン大統領の側近のデューミン氏だという。ブルームバーグはデューミン氏は1999年からプーチン氏の身辺警護にあたり、大統領をクマから守ったとの逸話もある人物と伝えている。5期目となったプーチン政権では大統領補佐官に就任。5日前には国家評議会の書紀に任命されている。専門家によるとこの国家評議会は4年前の憲法改正で権限が強化され、現在の安全保障会議に代わる重要な権力機関になると噂されている。その機関のトップにデューミン氏が抜擢されたことになる。ブルームバーグは大統領の後継者候補として育成されているとの観測が出ていると伝えている。デューミン氏とプリゴジン氏とは親しく、ビジネスパートナーだったとし、情報筋によるとロシア国防省を批判していたプリゴジン氏を非公式に支援していたという。もう一人がショイグ氏に代わり国防省に就任したベロウソフ氏。「ドシエセンター」はベロウソフ氏とプリゴジン氏はファーストネームで呼び合い様々な問題をざっくばらんに話し合うほど親しい間柄だったと伝えている。専門家はプーチン政権5期目はプリゴジン氏と親しかった2人を筆頭とした勢力が台頭、ショイグ前国防相の人脈を一掃する動きが見られる、プリゴジン氏の銅像容認は軍の権力構造が変わったことを示唆するのではと推察している。専門家はこの銅像設置にはプーチン政権の狙いもあるのではと見ている。去年のプリゴジンの乱のあと、ロシア国民の約3割がプリゴジン氏を支持。また墓地の関係者によると、死後3ヶ月だった去年11月には1日に50人ほどの人たちが墓を訪れていたという。専門家は「プリゴジン氏は愛国者からの信頼が厚い、さらにロシアのために戦っていたため市民からの人気も根強い。ロシアでは今若者の徴兵逃れが深刻で、プーチン政権はプリゴジン氏の銅像設置を後押しし、神格化することで国民の戦闘意欲を高めることに利用したのでは」とみている、などと伝えた。