相場が訪れたのはタイガー魔法瓶。本日の開拓者は、商品開発の責任者を務める南村さん。3年前、当時医は不可能と言われていた炭酸飲料対応の水筒を開発。販売から3ヶ月で10万本売り上げた。現在、これまで100年間培ってきた魔法瓶の技術をさらに応用・進化させた新商品を開発している。まず案内されたのが、1923年創業当初の最初の魔法瓶。外装ケースは金属だが、中に真空二重の瓶が入っている。これは関東大震災でも割れなかった“奇跡の魔法瓶”と呼ばれる。その上部さが売りとなり、当時の社名「虎印」は一躍人気ブランドとなった。卓上型の魔法瓶は、1970年代頃花がらがブームになり、現在も昭和レトロブームでまた流行っているという。こうした人気製品の裏にはある革新的な技術があった。真空断熱とは、容器の周囲を熱が伝わらない真空状態にする技術。これで容器内の温度を長時間維持できる。真空の部屋の中で蓋となるガラスを溶かせば水筒の周りだけが真空のままとなり高い断熱効果を得られる。技術の積み重ねで消費者の生活を支えてきた。南村さんはこの技術をさらに進化させ新たな歴史を刻もうとしているい。挑むのは、生活から産業への拡大。今開発しているのが、真空断熱パネルTIVIP。保冷の輸送ボックスやコンテナの壁に設置することで断熱力を高める。保冷に必要な電気エネルギーを抑えることができ、結果としてCO2排出量削減、カーボンニュートラルに繋がるというチャレンジをしている。南村さんが開発したパネルの断熱効果は、従来の断熱材の10~25倍あるという。想定度の断熱効果がある素材と比べると、圧倒的に薄い。物流業界で活用するための試作品がすでに完成している。
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