UAゼンセン本部から中継。UAゼンセンは百貨店やスーパーなど、暮らしに直接関わる企業で働く人達の労働組合が集まる組織。組合員の数を合計すると約186万人。ここで賃上げがどのくらい広がりを見せるかが今年の春闘の行方を占う。ボードには組合の要求額と妥結額について書かれているが、要求に対し妥結の欄には「満額」の文字が並んでいる。今も決着した数字を記入する作業が進んでいる。担当者もここまで満額の文字が並ぶのは見たことがないと驚いているという。物価高と人手不足が続く中で、安心感を与え、人材確保に繋げたいという経営側の強い姿勢が見られる。3月4日時点で、賃上げ率は正社員で5.15%になっている。一方東京23区での2月の物価上昇率は2.5%で、物価上昇率を大きく超える賃上げ率となっている。正社員とパートの比較では、定期昇給分を入れた数字で、正社員の賃上げ率は6.7%、パートは7.03%となっている。正社員との待遇面での格差を是正するためにこういった差が生まれているようだ。今後の焦点は中小企業にもこの賃上げが広がるかどうかだという。