イランで今月28日に行われる大統領選挙について、イラン政府は審査で認められた6人の最終候補者を発表した。欧米との対話を重視する改革派や穏健派の有力な候補は失格となった。イランでは先月、ヘリコプターの墜落事故でライシ大統領が死亡したことを受けて、イスラム法学者で作る「護憲評議会」が資格審査を行い、イラン内務省は「6人が最終的に立候補を認められた」と発表した。保守強硬派からは革命防衛隊の出身・イラン議会・ガリバフ議長や、最高安全保障委員会の事務局長を務めたジャリリ氏が立候補を認められた。一方改革派や穏健派からは、議会副議長を務めたペゼシュキアン氏が認められたものの、ラリジャニ前議長やジャハンギリ前第1副大統領は失格となったが理由は明らかになっていない。3年前の大統領選挙でも改革派や穏健派の有力候補が失格となったことに不満を抱える国民が投票に行かず、投票率は48.8%と1979年にイスラム体制が樹立されて以降最低となっただけに、今回の選挙で投票率がどうなるかも焦点となっている。