西アフリカに位置するガーナ。高温多湿のガーナで栽培されるカカオ豆は世界シェア2位、チョコレートには欠かせない原料として日本は約7割をガーナから輸入している。この地で長年カカオの栽培をしている農家のセスさん、今深刻な悩みを抱えている。収穫前に傷んだカカオの実、国際機関などはその背景に気候変動があると指摘している。雨期と乾期が逆転するほど天候不順が続いているというガーナ、本来雨がよく降る季節でも長期間雨が降らず干ばつになることも。水分不足のカカオの実は変色し、中身がスカスカで出荷ができなくなるためカカオ豆作りにとって深刻な状況が続いている。更に害虫の被害や、雨が降っても洪水になることも。 生産量はピーク時に比べほぼ半減するとみられている。世界のカカオ豆価格も上昇し、今年国際価格は2年前の4倍以上に跳ね上がることもあった。こうした事態はカカオ農園の運営に大打撃を与えている。国際市場での価格が上がっても、収穫量が激減しているため収入は不安定に。若者を中心にカカオ農家を廃業する動きも出ている。農家が減り続ければ、更にカカオ産業が衰退する恐れがある。こうした状況を打破すべく、ガーナ政府はカカオ農家の技術指導や農園の再整備などの対策をこうじているという。しかし、まだ解決には至らず。