米国みずほ証券の兼松渉さんは22日のNY株式市場について「まちまちの展開となった。午前中は長期金利の上昇が意識されるなかで大統領選挙に対する不安もあり全体が売りに押される場面もみられたが午後の終了株価指数は前日の終値付近で小動きとなった。」などと述べた。GMの7-9月期の決算については「GMの決算は市場予想を上回り業績見通しも上方修正された。先月末には同業の『ステランティス』が失望的な業績見通しを示し、投資家センチメントが冷え込んでいたこともあり、投資家にとって嬉しいサプライズ。GMの株価は大きく上昇した。世界的に見ると中国の自動車メーカーが安価で高性能なEVを次々に市場に送り込んでいるなかアメリカ国内ではEVの需要が伸び悩んでおり世界のEV市場における競争の激化、米国メーカーの利益率を圧迫するとの不安が広がっている。しかし今回のGMの決算では従来のガソリンエンジンの大型SUVなどの需要が旺盛となり、その価格も高い水準が維持され市場シェアも拡大。EV事業などによる損失を十二分に相殺することが可能となった。米国では古き良き大型のピックアップが売れるのかといった事実を思い知らさられるような決算となっている。最も今後は大統領選挙も近づくなか、特にトランプ氏が勝利となれば関税や貿易戦争といった不安材料が増える可能性もあり中長期的には先行き不透明感もあると考えている。」などと述べた。