イランのアラグチ外相は27日、国営通信を通じて今月中旬に受け取った核開発を巡って交渉を呼びかけるトランプ大統領の書簡に対し中東のオマーンを介して返答したことを明らかにした。そしてアメリカからの強い圧力を受ける中、第三者が仲介する間接協議であれば交渉に応じる考えを示した。イランの核開発を巡っては2018年に1期目のトランプ政権が一方的に核合意から離脱し、これに対しイランはウラン濃縮を加速させた。次のバイデン前政権は核合意の立て直しに向けてイランとの間接協議を行ったが立場の隔たりは埋まらなかった。中東地域ではイランが支援する各地の武装組織とアメリカが後ろ盾となったイスラエルとの紛争が続いている。核開発を巡る交渉が再開しアメリカとイランの関係改善につながるとともに中東地域の緊張緩和のきっかけになるのか注目される。