自由を建国の理念に掲げるアメリカ。その大統領が政権に異議を唱える人たちを「彼らは動物だ」と呼んだ。各地の大学で広がったイスラエルのガザ侵攻に反対するデモ。アメリカ政府がイスラエルを支援していることなどに抗議の声があがった。トランプ大統領は、反ユダヤ主義的な行動をした留学生の強制送還を可能にする大統領令に署名した。コロンビア大学のデモを率いた学生の自宅に現れたのは、国土安全保障省の職員。拘束は104日間に及んだ。ある留学生は知らぬ間にビザが取り消され収容施設に連れて行かれた。大学の新聞にイスラエルへの投資に反対する記事を書いたからだった。モーセン・マフダウィさんは、デモに参加し拘束された学生の1人。リスクもある中、今回インタビューに応じてくれた。生まれはパレスチナの難民キャンプ。ガザで暮らす親族もいる。アメリカに渡ったのは11年前。必死で勉学に励み、アメリカで学ぶチャンスを掴んだ。ところが今年4月、突然拘束された。モーセン・マフダウィさんは「国土安全保障省の職員が入ってきて『逮捕します』と言った」「当局の説明は非常に曖昧だった 彼らは私がアメリカの外交政策の脅威だと言った」などと明かした。収容施設での16日間は家族がイスラエルに拘束された過去を思い出していたという。この拘束はマフダウィさんの思いをさらに強くしただけだ。トランプ政権は学生ビザの審査にSNSアカウントの公開を追加した。マフダウィさんは「学生たちは発言することを恐れるようになった 多くの学生が追跡されたくないのでSNSをやめた」「真実・民主主義・人権・権力監視・学問の自由を気にかける誰もが標的になるということ」などと話した。