中国軍で台湾を含む東シナ海などを管轄する東部戦区は、今朝から台湾をほぼ取り囲む海域などや台湾の離島の金門島などの周辺で軍事演習を開始したと発表した。軍事演習は今日と明日の2日間行われ、陸海空軍とロケット軍などがパトロールを行うほか、合同で作戦の実行能力を検証するとしている。東部戦区の報道官は「台湾独立の分裂勢力が独立を企てる行為に対する強力な戒めであり、外部勢力による干渉への厳重な警告だ」としている。これに加えて中国海警局は今日、「台湾の対岸にある福建省に近い台湾の2つの離島周辺海域で総合的な訓練を行い、パトロールや緊急対応能力を検証する」と発表した。中国軍は一昨年8月、当時の米国のペロシ下院議長が台湾を訪問したあと台湾を取り囲むように軍事演習を行った。また去年4月に台湾の蔡英文前総統が米国に滞在した際や去年8月に今の頼清徳総統が副総統として南米訪問で米国に立ち寄った際などにも繰り返し台湾周辺での演習を発表してきた。今月20日の就任演説で頼総統は「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」などと述べ、台湾は中国の一部だとする中国の主張を否定していて、中国はこれに反発するとともに頼政権への軍事的な圧力を強めている。