ニューヨーク州にある軍の基地で撮影された映像ではアメリカに移送されたマドゥーロ大統領が当局者に囲まれ脇を抱えられながら空港の滑走路を歩く様子が捉えられている。トランプ政権は3日、ベネズエラで軍事作戦を行ってマドゥーロ大統領を拘束し死亡した人数が民間人を含め80人にのぼったと報じられている。マドゥーロ大統領は“反米路線”を掲げロシアや中国などの関係を深めていた。これに対しトランプ政権はマドゥーロ大統領について“正当な大統領と認めず米などへの麻薬密売に関与している”と主張。こうした中去年9月、ベネズエラのギャングの麻薬密輸船だとする船舶への攻撃を繰り返すようになった。国連のグテーレス事務総長は声明で“国際法のルールが尊重されていないことを深く懸念している”として国際法違反の疑いを指摘した。一方、ベネズエラと友好関係にあるロシアの外務省は“深刻な懸念と非難を招くものだ”としてトランプ政権を非難。中国外務省は談話を発表し“米が強引に主権国家に対して武力を行使し一国の大統領に手を出したことに衝撃を受けており強く非難する”としている。日本では高市首相が「G7や地域諸国含む関係国と緊密に連携しながらベネズエラにおける民主主義の回復および情勢の安定化に向けた外交努力を進めていく」とのこと。マドゥーロ大統領は麻薬の密輸に関与した罪などで起訴されていて、5日にニューヨークにある連邦地方裁に出廷予定となっている。“誰がベネズエラの統治に責任を持っているのか”についてトランプ大統領は“石油施設の再建をはじめあらゆることへの関与が必要”だという認識を示した。そして“いまの体制が適切に対応しなければ再び軍事作戦を行う”としている。一方、ロドリゲス大統領代行はアメリカを強く非難し対抗する姿勢を示していたが“われわれの国民と地域は戦争ではなく平和と対話に値すべきだ”とトランプ大統領に対するメッセージを出し協力する姿勢を表明した。先行きが不透明な状況の中、国連本部は日本時間あす安全保障理事会の緊急会合を開くことにしていて今回の軍事作戦をめぐり国際社会がどう対応するのかが焦点となりそうである。
