来年1月に米国の大統領に就任するトランプ氏は19日、実業家のイーロンマスク氏が率いる宇宙開発企業「スペースX」が開発する大型宇宙船の試験飛行を視察した。主要メディアは「2人の親密さとマスクの影響力が高まっていることの表れだ」と伝えている。トランプ氏はことし5月、不倫の口止め料を巡って帳簿などの業務記録を改ざんした罪に問われた刑事裁判で大統領経験者として史上初めて有罪の評決を受けた。ただ量刑の言い渡しは選挙への影響などを理由に繰り返し延期され、弁護側は裁判の手続きそのものを取りやめるよう求めてきた。こうした中、検察側は19日、「裁判手続きを取りやめることには反対するものの延期には同意する」と書面で裁判所に伝えた。理由として検察側は大統領の職務の執行に影響を与える可能性を考慮する一方で、憲法制度における陪審員の役割は尊重されるべきだとしてトランプ氏が大統領に就任することと司法とのバランスを取る必要があるとしている。裁判所は判断を示していないが、米国メディアは「量刑の言い渡しはさらに延期され、トランプ次期大統領の4年の任期の終了後まで行われない可能性が高いのではないか」と伝えている。