ことしのノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が受賞。ノルウェーノーベル平和委員会は、日本被団協の受賞理由について「核兵器のない世界を実現するための努力と、核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきたことが評価され、平和賞の受賞に至った」としている。その上で「広島と長崎の被爆者の証言は、世界中で核兵器に対する広範な反対意見を生み出し、それを強化するのに貢献してきた。被爆者は筆舌に尽くし難いものを描写し、考えられないことを考え、核兵器によって引き起こされた理解を超えた苦痛を、なんとか理解する手助けをしてくれる。日本被団協をはじめとする被爆者代表のなみなみならぬ努力は、核兵器使用のタブーの確立に大きく貢献した。日本被団協は、何千もの証言を提出し、決議や公開アピールを発表し、毎年、代表団を国連やさまざまな平和会議に派遣し、核軍縮の緊急性を世界に訴え続けてきた。記憶をとどめるという強い文化と継続的な取り組みにより、日本の新しい世代は被爆者の経験とメッセージを継承している。彼らは世界中の人々を鼓舞し、教育している。彼らは核兵器のタブーを維持することに貢献している」と説明。日本のノーベル平和賞は、非核三原則を表明し、NPTに署名をした佐藤栄作元総理大臣が、1974年に受賞して以来、50年ぶり。